あなたは今、毎月いくら生命保険を払っているか、すぐに答えられますか?
そしてもうひとつ。
もし大きな病気で入院したとき、自分の財布から実際にいくら払う必要があるか、把握していますか?
この2つにスッと答えられないなら、あなたは「なんとなく」で保険を払っている可能性が高いです。実は私もそうでした。後半の問いに至っては、ある制度を知らないと正しく答えられません(後で解説します)。
「なんとなく入ったまま」「社会人になったとき入って、中身もよくわからず払い続けている」。もしそうなら、この記事はあなたのための記事です。
先に結論を言います。
独身で扶養家族がいないなら、高額な生命保険はいりません。
なぜ言い切れるのか。私自身が、社会人になってから18年間、終身保険をなんとなく払い続けたからです。
総額は約540万円。
しかも一度も使うことなく、40歳のときに解約しました。
この記事では、独身に生命保険が不要な理由を、保険を一切すすめないスタンスで正直に解説します。読み終わる頃には、あなたの保険を見直したくなっているはずです。
18年間で540万円。終身保険をなんとなく払い続けた話
私が入っていたのは、親が勧めてくれた保険会社の終身保険です。社会人になってから、ずっとそのまま入り続けていました。
当時の私は、保険の中身をまったく理解していませんでした。死亡保障がいくらで、積み立て部分がいくらなのか。そんなことも知らず、毎月25,000円が口座から引かれていく。
それを18年間、何の疑問も持たずに続けていたんです。
計算してみると、こうなります。
25,000円 × 12ヶ月 × 18年 = 540万円
540万円です。そして、この18年間で保険を使ったことは一度もありません。大きな病気をしなかったのは幸運でしたが、お金の面で見れば、ただ払い続けただけでした。
転機は40歳のとき。
中古マンションの購入を検討していて、生活費を見直していました。その流れで出会ったのが、お金の勉強ができる「リベ大(リベラルアーツ大学)」です。
そこで学ぶうちに、生まれて初めて「この保険、本当に必要なのか?」という疑問が自分の中に湧いてきました。親が勧めてくれたから、なんて理由で18年間考えもしなかったことです。そして自分なりに調べて、考えて、出した答えが「解約」でした。
ちなみに、私がお金の基礎を学んだのは、リベ大の学長が書いた『本当の自由を手に入れる お金の大学』という本です。
保険・固定費・投資といったお金の基本が、これ1冊にまとまっています。当時の私のように「お金の知識ゼロ」だった人が、最初の1冊として読むのに本当におすすめです。

今思うと、マジで何してたんだ自分…。このお金を最初から投資に回していたら、と考えると本気で悔しい。でも、気づいた時が一番若い。そう思って前を向くしかない!
では、なぜ私が「解約」という答えにたどり着いたのか。独身に生命保険が不要な理由を、ひとつずつ解説します。
独身に生命保険が必要ない、決定的な4つの理由
「なんとなく不安だから」で入っていた保険。でも、その不安の中身を具体的に調べてみると、ほとんどが日本の制度や手持ちの現金で対応できるものでした。順番に見ていきます。
理由①:独身に多額の死亡保障はいらない
そもそも生命保険の「死亡保障」とは、自分が死んだときに、残された家族にお金を遺すためのものです。
独身で扶養家族がいない場合、自分が死んでお金に困る人はいません。
つまり、多額の死亡保障そのものが必要ないんです。葬儀代くらいは気になるかもしれませんが、それは後で触れる生活防衛資金でまかなえます。
ちなみに、持ち家を住宅ローンで買う人は「団信(団体信用生命保険)」に加入します。
これは契約者が死亡するとローンの残債がゼロになる仕組み。つまり、家を買った時点で「住む場所を守る保険」には自動で入っているようなものです。
理由②:日本には「高額療養費制度」がある
「でも、大きな病気で入院したら医療費が払えないのでは?」。私もそこが一番不安でした。でも、これは制度を知らなかっただけでした。
日本には「高額療養費制度」があります。
これは、1ヶ月の医療費の自己負担に上限を設ける制度。一般的な収入の会社員なら、どれだけ高額な治療をしても、自己負担はおおむね月10万円以下に収まります。
窓口でいったん払っても、後から超過分が戻ってきます。
日本に住んで健康保険を払っている時点で、私たちはすでに強力な「医療保険」に入っているんです。
これを知ったときは、正直「日本ってすごいな」と感動しました。

マジで日本人最高。
理由③:会社員は「付加給付」でさらに守られている
会社員(特に大きめの会社の健康保険組合に入っている人)には、さらに手厚い仕組みがあります。それが「付加給付」です。
これは高額療養費制度に上乗せされる、組合独自の給付。
会社によっては「1ヶ月の自己負担が2万円を超えた分は戻ってくる」といったケースもあります。つまり、医療費の実質的な負担はさらに小さくなるんです。
自分の会社にこの制度があるか、一度調べてみてください。「知らずに民間の医療保険にも入っていた」という、過去の私のような二重払いに気づくかもしれません。
理由④:結局、現金(生活防衛資金)が最強の保険
制度でカバーできない部分、例えば差額ベッド代や、働けない期間の生活費。これに備えるのが「生活防衛資金」です。
生活防衛資金とは、何かあったときのための現金のこと。
会社員なら生活費の半年分ほどを現金で持っておけば、たいていのピンチは乗り切れます。会社員には傷病手当金(病気で働けないとき給料の一部が出る制度)もあるので、なおさらです。
毎月の保険料を払うより、自分の手元に使える現金を貯めておく。
これが、いざというときに一番自由が利く「最強の保険」だと、私は考えています。

制度を調べていくほど「あれ、自分が払ってた保険、ほぼ意味なくない?」となっていきました。漠然とした不安って、調べてみると正体はちっぽけなんですよね。
そもそも「死亡保障+積み立て」はやってはいけない
私が入っていた終身保険は、「死亡保障」と「積み立て(貯蓄)」がセットになったタイプでした。一見お得そうに見えますが、これははっきり言って悪手です。
理由はシンプルで、保障と貯蓄を混ぜると、どちらも中途半端になるからです。
手数料は割高(本当に無茶苦茶高い!)で、貯蓄部分の増え方も、自分で投資するのに比べて見劣りします。
お金を増やしたいなら、保障は保障(本当に必要なら掛け捨て)、投資は投資(NISAなどでインデックス投資)と、きっぱり分けるべきです。
「保険で貯蓄」は、混ぜるな危険。
これはリベ大でもよく言われている名言ですが、自分が痛い目を見た今、ほんまにその通りだと思います。
生命保険を解約したリアル。手続きはやたら面倒だった
解約を決めてから、実際の手続きはなかなかややこしいものでした。
まず携帯から手続きを始めて、次に電話をかけて、それから書類が郵送で届き、署名して返送する。いくつもの段階を踏む必要がありました。正直、「解約させたくないのかな?」と勘ぐってしまうくらいの手間です。
電話では、引き止めのような話もあった気がします。でも、私の解約の意志は固かった。18年間ドブに捨ててきたお金のことを考えると、自分に腹が立って、迷っている場合じゃなかったんです。
ちなみに、解約時に戻ってきたお金(解約返戻金)は約20万円でした。540万円払って、戻りは20万円。この数字が、すべてを物語っています。

解約して困ったことは、一度もありません。後悔しているのは、解約したことじゃない。中身もわからず18年も払い続けた、あの頃の自分にです。
それでも生命保険が必要な人もいる
ここまで「独身に生命保険はいらない」と書いてきましたが、すべての人に当てはまるわけではありません。正直に書いておきます。
生命保険が必要なのは、自分に万一のことがあったとき、経済的に困る家族がいる人です。
具体的には、こういうケースです。
- 小さい子どもがいる
- 専業主婦(主夫)の配偶者を養っている
- 自分の収入で家族の生活が成り立っている
こうした場合は、残された家族のために死亡保障が必要です。ただしその場合でも、貯蓄型ではなく「掛け捨ての生命保険」で十分。
「高額医療療養制度」「付加給付」を理解したうえで、必要な保障を、必要な期間だけ、安く備えるのが基本です。
逆に言えば、独身で扶養する家族がいないなら、この条件には当てはまりません。やはり高額な生命保険はいらない、という結論になります。
まとめ:保険の見直しは、最強の固定費削減
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 独身・扶養家族なしなら、多額の死亡保障はいらない
- 医療費は高額療養費制度+会社の付加給付でほぼ対応できる
- 制度でカバーできない分は、現金(生活防衛資金)が最強の保険
- 「死亡保障+積み立て」は混ぜるな危険。保障と投資は分ける
- 家族を養っている人は、掛け捨ての生命保険を検討
私は18年・540万円という、なかなか高い授業料を払いました。だからこそ言えます。なんとなく払っている生命保険があるなら、今日、保険証券を引っ張り出して中身を確認してみてください。
そして、お金の知識は一生モノの武器になります。私が540万円の失敗の後にようやく学んだ内容は、先ほど紹介した『お金の大学』にぜんぶ書いてありました。もっと早く読んでいれば、と心から思う1冊です。
そして、生命保険の解約は、数ある固定費削減の中でも費用対効果が断トツでした。私はこれをきっかけに固定費・変動費の見直しを進め、浮いたお金を投資に回すスタイルにたどり着きました。その全体像はこちらの記事にまとめています。
そして、保険をやめて浮いたお金で何をしているか。私は高配当株に投資して、その配当金で大好きなライブに行っています。
「保険をやめる」は、不安をお金に変える第一歩。気づいた今が、一番若いときです。



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